「和食」に続き、「和紙」が無形文化遺産に登録されました。
嬉しいニュースですね~。
青色LEDといい、富岡製糸場といい。
日本の文化や技術が世界に認められるのは、同じ日本人として誇らしいです。
しかし、無形文化遺産って、世界遺産とは違うんでしょうか?
その辺が気になって、調べてみました。
(トップ画像:http://www.furukawashiko.com/staffblog/?p=4426)
「無形文化遺産」と「世界遺産」の違い
今回、和紙が登録されたのは、「無形文化遺産」。
世界遺産と何が違うの?って思いますよね。
ユネスコの代表的な事業には「世界遺産」、「無形文化遺産」、「世界記憶遺産」があります。
「世界遺産」って?
よく聞く「世界遺産」は更に3つに分類されます。
「自然遺産」「文化遺産」「複合遺産」です。
「自然遺産」は屋久島や白神山地などの、生物の多様性や景観が素晴らしいものです。
「文化遺産」は法隆寺や原爆ドームなど。
人工的な建物です。
「複合遺産」は自然遺産と文化遺産、両方の属性を持つものです。
代表的なものに、マチュピチュがあります。
いずれも、建物や土地などの不動産が対象です。
「無形文化遺産」とは?
「和食」や「和紙」が登録されている「無形文化遺産」。
伝統芸能や文化的習慣など、簡単にいえば技術が対象です。
「歌舞伎」や「能楽」なども、無形文化遺産に登録されています。
「世界記憶遺産」について
人類の歴史の中で、後世に残すべき事件・時代・場所・人物・主題・形態・社会的価値を持った記録物です。
資料とか歴史書とか童話とか楽譜(音楽)とかです。
有名なのに「アンネの日記」があります。
「和紙」が無形文化遺産に登録された理由
無形文化遺産の選考基準ですが、ウィキペディアによると
選考基準
・たぐいない価値を有する無形文化遺産が集約されていること
・歴史、芸術、民族学、社会学、人類学、言語学又は文学の観点から、たぐいない価値を有する民衆の伝統的な文化の表現形式であること
考慮基準
・人類の創造的才能の傑作としての卓越した価値
・共同体の伝統的・歴史的ツール
・民族・共同体を体現する役割
・技巧の卓越性
・生活文化の伝統の独特の証明としての価値
・消滅の危険性
とありました。
今回登録された「和紙」の技術は
・石州半紙(島根県浜田市)
・本美濃紙(岐阜県美濃市)
(ともに国の重要無形文化財)
・細川紙(埼玉県小川町・東秩父村)の3種類。
和紙自体は日本中で作られていますが、無形文化遺産に値する価値を持った伝統技術だと認められたのは、3つだけ。
和紙というと、水でパシャパシャと繊維を拾ってまんべんなく均等な厚さにする「漉き」の作業が思い浮かびます。
この工程に至るまでにも、多く伝統技術が使われています。
原料の栽培から刈取り、蒸し、剥ぎ、水洗い、煮熟、叩解(繊維をほぐす作業)、抄造(水と繊維を混ぜる作業)などなど。
その技術も流派によって様々。
さらにこの後、漉き、圧搾、乾燥とまだまだ続きます。
この技術が独特で、卓越したもの認められたもの。
材料や製造過程に厳しくこだわりがあるものが、無形文化遺産として認められるみたいです。
手作業と高度な技術を要することから後継者不足なのも、保護の対象となったのでしょうね。
世界に誇る伝統技術ですから、絶えないことを祈るばかりです。
今回の登録を期に、やりたい人が殺到するといいですね。
「和紙」は思った以上に丈夫ですし、私の自宅は未だに障子ですが、寒くなくていいですよ。
まあ、貼替えが面倒ですが。
そんなこと言わず、残していきたいなと、今回のことで思い直しました(笑)
次のおすすめ記事
→ 「花散らし」=「合コン」!?お花見で気をつけたい「桜言葉」の本当の意味!
→ カンボジアにもあった!天空の遺跡「プレアヴィヒア寺院」【世界遺産】
コメントを残す