SNSの拡大にともなって、なりすましアカウントを作られるという問題が発生してます。
自分になりすましたアカウントで、好き勝手書かれても、読んでいる方は本人じゃないなんて思いませんよね。
ましてや、写真とか載ってたら、本人だと思っちゃいます。
有名人だけでなく、一般人でもなりすましは困ります。
Facebookなどは、実名登録が基本ですから、当然本人がやっていると思います。
もし、なりすまし被害にあったら、どうすればいいのでしょうか?
新たに、「アイデンティティー権」という権利概念が登場しました。
これが広まれば、なりすましも少しは減少できる?
「アイデンティティー権」とは?
アイデンティティー権とは、他人に成り済まされない権利です。
SNSに限らず、他人が自分の名や顔写真を使って、”なりすまし”行為をした場合、アイデンティティー権を侵害したということになるようです。
この権利は、2016年、SNSで、自分に成り済ました書き込みをされたとして、中部地方の男性が、プロバイダーに発信者の情報開示を求めた訴訟で、初めて司法で認定された権利概念。
具体的に、どこまでの行為が法的な権利侵害として損害賠償の対象になるかは明確にはなっていないそうです。
今後、アイデンティティー権が浸透すれば、SNSのなりすましも法律で裁きやすくなるんでしょうね。
そして、実際にそうなっていくんでしょうね。
インターネットが登場してずいぶん経ちましたが、法整備はまだまだ不十分。
それでいて、ネット世界はどんどん拡大していっているので、この権利が広まればいいなと思います。
ネット上で人権侵害になる行為
具体的に、ネット上で人権侵害となる行為はどんなものでしょうか?
写真や画像の無断転載は、肖像権・著作権に抵触します。
出典元や表示をすれば許可しているところもありますが、基本的には権利者に許可を取った方がいいでしょう。
また、転載の転載となる場合もあります。
そうすると、誰が権利者か分からずに使ってしまう可能性も考えられます。
もし、権利者から削除依頼があれば、速やかに削除するべきでしょう。
また、そういうコンタクトをとれる方法(書き込み、コメント欄、お問合せフォーム)を用意しておくべきですね。
他人の個人情報を流すのも、人権侵害です。
最近ではツィッターで不適切な行為をした人物(店員に土下座させた画像をのせるなど)の名前や住所を、第三者が同じくツィッター上に流したことで問題になりました。
たとえ非がある人物でも、勝手に個人情報を流すのは、プライバシーの侵害や名誉毀損になります。
特定の個人への誹謗中傷も、名誉毀損になる場合があります。
ライングループなどでのネットいじめなんかですね。
もし、自分の”なりすまし”を見つけたら?
インターネット上で人権侵害をされたら、被害者は、その運営者(管理人)に削除を求めることができます。
また、「プロバイダ責任制限法」という法律があり、プロバイダやサーバの運営者に加害者の書き込み削除依頼、情報の開示を請求できるようになっています。
もし、自分のなりすましアカウントを見つけたら、まずはSNS運営元に削除依頼を出しましょう。
ただし、削除依頼内容が他の人にも見えるような場合は、慎重にならなくてはいけません。
削除依頼は掲示板ではなく、運営にメールで送るようにした方がいいです。
送信したメール、および回答は保存しておきましょう。
いざという時の証拠となります。
どうしても、運営に連絡が取れない、対応してくれない場合、法務局に相談するのが一番です。
法務省の人権擁護機関が調査・対応をしてくれます。
ネットの法整備はずい分なされてきました。
一番大事なのは、使用側のルールやモラルでしょうけど、個人の感覚で、ついやってしまったということがあると思います。
悪いことだと分かっていても・・・。
人の心は案外弱いものですから、公的機関による監視は、ある程度必要なんだと思います。
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