揚げ油に最適なのは?選ぶポイントと賞味期限!いつまで使い切るべきか!

オイル

ココナッツオイルやエゴマ油、オリーブオイル。

体のために良い油をとりましょうといいますが、では揚げ油はどうなんでしょう?

天ぷらを作る際、揚げ油の吸収率は15~20%。

いくら毎日ココナッツオイルで健康管理していても、揚げ物で悪い油を摂っていたら意味無いですよね。

そこで、体に良い揚げ油はどんなのか?何回使いまわしていいの?

油の種類、コストパフォーマンス、精製方法などを考えて、家庭で使うベストな揚げ油を選んでみました。

揚げ油を選ぶポイント

フライ

揚げ物は180度が基本です。

炒めものに比べても加熱時間が長くなることから、熱に強く酸化しにくいのが必須条件です。

 

油は大きく、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に分けられます。

飽和脂肪酸はいわゆる動物性脂肪。常温では固形です。

過剰に摂り過ぎると体内で固まり動脈硬化の原因にもなるといわれています。

 

揚げ油に使われる飽和脂肪酸にラード(豚脂)があります。

アメリカなんかでは、よく使われるそうです。

あと、昔は沖縄でも使われていたらしいです。

まあ、脂は肉の旨味部分でもあるので、ラードの揚げ物が美味いのも分かりますがね。

健康面でいったら揚げ油には向かないんじゃ・・・?

 

と思うんですが、実はラードは体に良いという説もあるんです。

ラードに含まれる飽和脂肪酸は40%。

意外と不飽和脂肪酸含有率が高いんですね。

 

不飽和脂肪酸はいわゆる植物性油脂魚の油です。

 

健康にいい!と話題のココナッツオイルやエゴマ、亜麻仁、オリーブオイルなどに多く含まれています。

 

ただ、ラードは酸化しやすいと言われています。

それに市販品は混ぜものが入っていたりで、良質なラードは正直高い!

体に良くても、日常的に家庭で使うにはコストパフォーマンス面で不利な状況です。

 

となると、熱に強い植物性油脂。

 

不飽和脂肪酸の中でも酸化に強いオレイン酸を多く含む油が良いでしょう。

代表格は、オリーブオイル、なたね油、綿実油、ごま油、ピーナッツオイル、紅花油、コーン油、グレープシードオイルなどです。

 

ただし、これらにも欠点があります。

まず、原料が国産かどうか。

安価な油はどうしても原料が外国産になりやすいです。

そして、「遺伝子組み換え」である場合があります。

 

そして油の精製方法。

昔ながらの圧搾法で原料に力を加えて油を搾る方法ならば、加熱することがありません。

しかし、現在スーパーなどで安価に手に入る油は、圧搾法で搾ったあとに残りに溶剤を加えて油を抽出する2重製法がほとんどです。加えて色やニオイを取り除くために高温加熱されていますから、消費者の手元につくまでにすでにある程度は熱が加わっているんです。

 

また、「体にいいリノール酸」「脂肪がつきにくい」とかうたっている商品が多いですが、その情報に惑わされて大事なポイントを見落としがちになります。

その言葉に、勝手に「健康にいいんだ」と安易に思ってしまっていませんか?

食品を選ぶ上で大事なのは、

何を原料に、どのように作られたか?」です。

 

ぶっちゃけ、どんなに体にいいものでも摂り過ぎれば毒ですから。

それよりは、変な添加物のない安全な材料・製法で作られたものを、バランスよく摂るようにするのが健康に一番いいはずでしょう。

 

以上を踏まえて、揚げ油を選ぶとすればポイントは3つ!

・酸化に強いオレイン酸が多い油

・国産原料の油

・「低温圧搾法」「一番搾り」など加工度の低い油

 

あとは、使う頻度と価格を比較して選ぶのが良いでしょう。

 

揚げ油は何回まで使っていいのか?

?

次に大事なのが、賞味期限

揚げ物に使った油は、何回まで使用できるのか?です。

お店と違って、家庭で揚げ物をする場合、油の使用時間はせいぜい30分くらいでしょう。

加熱で油が劣化するとはいえ、一回で健康被害が出るほど劣化するとは考えにくいです。

 

油は揚げ物をすると、衣に吸収されたり蒸発したりして減ります。

使用後はオイルポットなどに移して保存し、次に揚げ物をする際は油を足して使いますよね。

「さし油」することで、長持ちさせることができます。

 

では、何回までは「さし油」してOKなのか?

東京都消費者センターが過去に行ったテストでは、

適温で揚げ物をして毎回3分の1程度のさし油で、10回までは油の劣化が進みます。

それ以降はさし油すれば劣化が見られず、30回は使用してもおいしく食べられる

とのことでした。

 

ただし、油は本来熱に弱く、フライ油は毎回捨てるべきという意見もあります。

元調理師として私の経験上は、厨房では毎日フライヤーの油は交換します。

が、厨房では昼夜と使用しているのに対し家庭用はせいぜい1回30分程度。

保存状態にもよりますが、きちんと揚げカスを漉して油ポットに入れ、冷暗所で保存すれば週2使用して1ヶ月は特に著しく劣化はしませんでした。

 

ただ、酸化した油はトランス脂肪酸が生成されると言われています。

できれば、1ヶ月以内、2~3回のさし油で変えることをオススメします。

 

これがベスト!家庭用揚げ油オススメ

1番

厨房では、基本的にキャノーラ油(なたね油)のような特徴のない植物油に、ごま油や米油をブレンドして使っていました。

フランス料理の厨房では、揚げ物の種類によってはオリーブオイルを使用していました。

 

調理目的に合わせて変えるといいですね。

ただ、家庭用で単純に揚げ油として使うならばオススメは、

「マルホン 太白胡麻油」

胡麻油は熱に強く、またこの製品は圧搾法で絞られています。

太白胡麻油は通常の胡麻油と違って色味が薄く、風味も弱めで素材の邪魔にならないです。

むしろ、風味が欲しければフツーの胡麻油を足したほうがいいですね。

ただ、一般のスーパーでは入手しづらいのが難点。

通販でも楽天市場で1.5リットル✕2本で3700円とやや高めです。

 

スーパーで買うのなら、日清オイリオ キャノーラ油」がオススメです。

キャノーラ油は熱に強く、また日清オイリオ製品は、窒素充填法により酸化しにくい状態でパッケージされています。

トランス脂肪酸に関しても自社で基準を設けており

米国食品医薬品局(FDA)には、一食当たりトランス脂肪酸が0.5g未満(油脂の場合100g当たり3.5g未満)の場合に0gと表示できる基準があり、当社は既にその水準に達しております。

とのことです。

トランス脂肪酸は危険視されながらも、日本ではまだ規制が無いので、基準を設けているメーカーの商品を選んだ方が安全でしょう。

 

なお定番のサラダ油は、もともとサラダに使うドレッシング用油のことですので、揚げ物など加熱調理には向きませんのでご注意を。

 

脳の60%は油でできているとも言われ、生きていくには重要な栄養素です。

日々摂るものですから、きちんとしたものを選んで生きたいものですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です