自撮りが流行ってますね。調査によるとスマートホン使用者にうち、5人に1人が自撮りをしたことがあるそうですよ。
海外でも、自撮りを意味する「セルフィー」が流行語になったり、日本だけでなく、世界的な流行なんですね~。
しかし、この自撮りにハマってしまう病気があるそうなんです。
身体醜形障害とは?
もともとは「醜形恐怖」といい、19世紀からすでにありました。
英語名・Body dysmorphic disorder の頭文字をとってBDDと呼ばれることもあります。
症状は、その名のとおり自分の外見を醜いと感じてしまう精神疾患です。
患者は極端な体のイメージ、例えば、二重の大きな目じゃないとダメとか、足がモデルのように細く長くないとダメとか、思い込みます。
常に自分の外見を気にして、鏡を見たり、窓に映る姿を確認したりせずにはいられません。
映る姿が自分のイメージ通りなら嬉しくなりますし、少しでも違えば、極端に落ち込んでしまいます。
そのため、外出しようとしても、自分の外見が気に入らず引きこもることも多いです。
病状が進めば統合失調症などの精神疾患を患い、社会から孤立、自殺してしまったケースもあります。
身体醜形障害で自殺を図った少年がいる
実際にイギリスで、自撮り好きな少年が身体醜形障害で、自殺を図った事例がありました。
15歳の少年、ダニー・ボウマン君。
彼は決して不細工ではなく、むしろイケメン少年でした。
フェイスブックに初めて自撮り写真をのせたところ、鼻の大きさや肌の色に対して、ちょっとしたコメントがつきました。
それをきっかけに、もっと完璧な自撮りを撮ろうとしました。
その後、モデル事務所に所属。
その時も、、「モデルにふさわしい体型ではない」「肌が水準に達していない」など容姿に関するコメントが書き込まれました。
それ以降、どんどん自分の外見に自信がもてなくなりました。
カッコいい自撮りを撮るために、ディカプリオのポージングを真似したり。
肌質改善のために食事制限をし、1日の食事は、リンゴ1個とクスクス(ちっちゃい粒状のパスタ)1杯。
体重は44kgまで落ちてしまいました。
やがて勉強も手につかず、授業中に洗面所で自撮りをするように。
ついには家に引きこもり、1日に10時間もかけ200枚以上の自撮りをしていました。
それでも納得がいかず、自分の容姿に絶望して、大量の薬を飲んで自殺を図りました。
母親に発見され、一命をなんとか取り留めました。
その後、病院に行き身体醜形障害と診断。
スマホも没収されたそうです。
自撮りが病気を促進する!
自撮りを積極的にする人は、自分に自信がある人なんだと思ってしまいますが、一概にそうではないようです。
それよりも、自分の美醜にこだわる人が多く、自撮りをして形に残すことで、他と比較してしまいます。
例えば、雑誌のモデルさんの写真。
あれは専門のヘアメイクさんがいて、カメラマンがいて、しかも修正されるのも普通です。
そうやって、完璧な写真に仕上げているのです。
プロのお仕事です。
しかし、自撮りにハマりすぎる人は、完璧な写真のイメージを、自撮りで求めてしまいます。
そして、完璧な写真のイメージと比較した結果、自分のここが醜いと思ってしまうのです。
また、SNSのコメントで指摘されることで思い込む場合も。
例えば「鼻は〇〇ちゃんのが高いね」みたいなコメントされると、今まで鼻なんて気にしてなかったのに、途端に鼻がコンプレックスになってしまいます。
折角のコミュニケーションツールで精神病になっては元も子もありません。
もとは他人との関係を築くためのツールだったはず。
道具に使われないように、うまくつきあっていきたいですね。
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