任天堂のゲーム、「スプラトゥーン」。
英語表記で「Splatoon」。
名前の由来は、ピシャッという音を表す「Splat(スプラット)」と、 小隊を意味する「Platoon(プラトゥーン)」を合体させた造語だそうです。
水鉄砲(インク)で撃ち合うチームバトルゲームにぴったりの名前ですね。
実はスプラトゥーンには、別に候補に上がっていた名前があったそうです。
任天堂の開発者さんも、かなりのお気に入りタイトルだったのですが、ある理由で落選してしまったそうですよ。
(トップ画像:https://www.nintendo.co.jp/wiiu/agmj/)
「スプラトゥーン」ではなくて「イカスキッズ」だった?
ゲームタイトルって、超重要です。
スプラトゥーンのタイトル候補には、
「イカスキッズ」というのがありました。
「イカスキッズ」の由来は、メインモチーフの「イカ」と「キッズ(子供)」。
さらに日本語のかっこいい的な意味を持つ「イカス」。
英単語の「Squid」(イカ)の発音が「スキッズ」に近いという4重の意味を持った、有力候補だったそうです。
ですが、オンライン対戦というゲームの特質。
日本より大きな海外市場(主にアメリカですよね)への販売ということで
英語由来の造語「Splatoon」に決まりました。
ヤフーやグーグルもそうですが、造語だと検索かけた時に、一発でそれが出るからいいですよね。
すでにある言葉をつけちゃうと、どっちだか分からないですから。
例えば、昔「ZONE」というガールズバンドが流行りましたね。
あと「SPEED」とか。
検索かけると、英単語も一緒に出てきて、パッと見で分かりにくいです。
この世で唯一の名前なら、世の中に広まる時に必ずそれだと認識されて広まっていきますからね。
名前、大事ですね。
なんで「イカ」なの?
スプラトゥーンのイカキャラクターは、なんと14年ぶりの任天堂オリジナルキャラらしいです。
ピクミン以来、だそうですよ。
では、なぜ、「イカ」キャラクターなのか?
スプラトゥーンの根幹、
インクを撃つ=墨を吐く
で、イカが世界観を端的に表すのにピッタリだということで、イカになったそうです。
実は、ゲーム企画の一番最初の段階では、イカでなく、なんと豆腐だったそうですよ。
スプラトゥーンは、任天堂が
ゼルダでもマリオでもない、
まったく新しいゲームを作ろう
と立ち上げたプロジェクトでした。
半年かけて70個以上のアイディアを出しあったそうです。
その中で、スプラトゥーンの原型となったのは、豆腐の陣取りゲームでした。
白い木綿豆腐と、黒い胡麻豆腐のような立方体が、
インクを発射しあう陣取りゲームが出発点だったそうです。
色も、木綿豆腐と胡麻豆腐ですから白黒ですね。
そこから、豆腐はないだろってことで、白つながりで「ウサギ」案が出ました。
「塗りつぶす」から、白は外せない要素だったんでしょうね。
でも、なんでウサギが色を塗るの?
ってなった時、合理的な説明ができないという理由で、変更。
結果、「インクを吐くことが納得できるモチーフ」=「イカ」に辿り着いたそうです。
さらに「イカ」だと、いいことがありました。
イカはその形から、マップ上で矢印(カーソル)っぽく見えます。
重要な隠れるというアクションも、「インクに潜る」というイカならではの表現で、世界観を際立たせる要素になりました。
なお、ずっとイカイカ呼んでましたが、
イカのキャラクターの正式名称は「インクリング」です。
イカキャラ、世界で有名なのはどっち?
任天堂でイカのキャラクターといえば、ゲッソーが有名ですね。
プロデュースを手がけた野上恒さんが、2015年(発売当初)のインタビューで、
“目指せ、ゲッソー超え”です(笑)。
と言ってました。
イカ、任天堂で画像検索すると、圧倒的にスプラトゥーンの方が多く出てきますので、目標は達成されたかと。
ちなみに、ゲッソーは海外では「Blooper」と名前が変わります。
スプラトゥーンは、日本でも海外でもスプラトゥーンだし、インクリングです。
最初から、世界同名で販売したスプラトゥーンの方が有利ですよね。
オンラインで世界中のユーザーと楽しめるゲームはですから、言葉ではなく、空気を読んでプレイするスプラトゥーンはマッチし、ヒットの一因となったんだと思います。
(各国のネット回線スピードの差はありますけどね)
日本の花札売っていた小さな会社が、世界の遊びをクリエイトするまでに成長したって、本当にすごいです。
ニンテンドースイッチも、絶好調のようですし、今後も面白いゲームを世に生み出していって欲しいですね。