日本を代表するUMA(未確認生命体)ツチノコ。
1970年代のオカルトブームから、2017年になっても未だに謎とされ噂が絶えません。
そもそも、ツチノコ伝説って誰が言い出したんでしょうか?
江戸時代からいたとかありますが、あれは「野槌(のづち)」ですし。
ツチノコとして日本に登場したのは、いつが最初なのでしょうか?
調べてみたら、わが地元・秋田県にゆかりあるあの漫画家の名前が・・・!?
「ツチノコ」とは?
ツチノコは漢字で「槌の子」と書きます。
日本に生息すると言い伝えられているUMA(未確認生命体)のひとつです。
その姿は胴が太い蛇のような姿で、鎚に似ているとのこと。
日本各地で目撃したとの情報がありますが、北海道と南西諸島では目撃例がありません。
噂では、以下の特徴があると言われています。
- 高いジャンプ力がある。
- 日本酒が好き。
- 「チー」という鳴き声を出す。
- 体をしゃくとり虫のように屈伸させて進む。
- 尾を加えて輪上になって転がる。
- いびきをかく。
- 味噌やスルメを焼いた臭いが好き。
- 猛毒がある。
まあ未確認なので、本当にこういう特徴を持つかは分かりません。
いびきをかく、スルメの焼いた臭いが好き、酒好き、ってオッサンみたいですね。
ツチノコとは京都や奈良・三重・四国地方の方言だそうです。
東北地方では「バチヘビ」と呼ばれます。
他にも、ノヅチ、タテクリカエシ、ツチンボ、ツチヘビ、土転び、など日本全国に様々な呼び名があります。
ツチノコの歴史は古く、縄文時代から人間に目撃されていたと考えられます。
岐阜県や長野県で出土した石器に、ツチノコらしき姿が描かれているそうです。
その後、「野槌」として日本の様々な伝承に登場します。
奈良時代の古事記や日本書紀にも、カヤノヒメという草の神で登場しているのがツチノコではと言われています。
1712年の『和漢三才図会』に「野槌蛇」というツチノコらしき生き物が描かれています。
1886年の『信濃奇勝録』にも「野槌」が登場します。
この「野槌」の特徴がツチノコと類似することから、ツチノコ=野槌 という扱いになり縄文時代からいる日本古来の未確認生命体とされています。
1970年代ツチノコ伝説の火付け役は?
日本では1970年代にオカルトブームがあり、ツチノコ伝説はこの頃から大きな話題になりました。
各地で目撃情報が相次ぎ、テレビや漫画・アニメにも登場しました。
ツチノコに懸賞金がかけられ、それを探しに行くというのは定番のネタとなっています。
ちびまる子ちゃんでも、ツチノコを探す話がありましたねー。
今でも懸賞金がかかっているんでしょうか?
このツチノコブーム。一番最初に言い出したのは、誰なんでしょうか?
調べたところ、1972年に作家の田辺聖子さんの小説『すべってころんで』に「ツチノコ」が登場し全国に名前が広まったようです。
この『すべってころんで』は、ツチノコ捕獲しようとしていた作家・山本素石さんをモデルにしています。
つまり、先にツチノコ研究者として山本素石さんがいて、それをモデルに田辺聖子さんが小説を書き、「ツチノコ」の名称が広まった、と。
そして1973年に『釣りキチ三平』で有名な漫画家・矢口高雄が『幻の怪蛇バチヘビ』を発表。これにより、ブームに火が付くきっかけに。
なお、矢口高雄先生はバチヘビに遭遇したことがあるらしく、その経験からこの漫画を描いたそうです。
第4回講談社出版文化賞も受賞しています。
また同漫画家の「ふるさと」という作品にもバチヘビが登場していたと思います。
確か、叔父さん家に漫画があって読んだ記憶があります。
その後、ドラえもんやちびまる子ちゃんなど、様々な漫画にも登場し、ツチノコは全国の子供から大人まで知る存在になっていったようです。
ツチノコの正体は?
さて、未確認生命体なんですからツチノコの正体は不明です。
ですが、「アオジタトカゲ」ではないか?という憶測があります。
アオジタトカゲは1970年代から日本で飼育されるようになり、ちょうどツチノコ目撃情報が増えた時期と一致します。
見た目も、胴が太く尻尾の方が細目で、ツチノコの特徴と似ています。
まあ手足はあるけど、びっくりして見えなかったのかも知れませんし・・・。
あとは「デスアダー」という太い蛇の見間違い説もあります。
こっちは蛇ですから手足ないし、有力ですね。
また、蛇は丸のみする生物ですので、なにかを丸のみしたばかりの腹が膨れた状態を「ツチノコ」と勘違いしたんではないかという説もあります。
こんな昔から噂されて、目撃情報も多いのに、謎のままの生物ってのも面白いですね。
いつか正体が確定する日が来るのでしょうか・・・。