昔は、悪玉とか善玉とかつかずに、単純に「コレステロール値が高いと良くない」と言われていました。
いつの間にか、コレステロールには2種類あって、「悪玉コレステロールは体に悪い」という話になってます。
健康に関することは、大きなお金が絡みますからね。
今更、コレステロールは悪くなかったと認めるには、世界に広まりすぎたということでしょうか。
なんとなく悪いイメージがあるけど、よく知らないコレステロール。
コレステロールの正体をきちんと知って、本当に健康な食生活とは何かを、自分でちゃんと考えるべきだと思います。
コレステロール悪玉説を作った「家族性高コレステロール血症」
コレステロールが体に悪いという定説は、1950年代のアメリカから始まりました。
当時のアメリカで心筋梗塞でなくなる人の原因を調べたところ、心筋梗塞が多い一群を見つけたのです。
「家族性高コレステロール血症」
生まれつき血液中の悪玉コレステロール(LDL)が異常に増えてしまう病気です。
日本で難病指定されてます。
当時のアメリカで、「家族性高コレステロール血症」の人たちに肉や油脂類を控えさせたところ、血中コレステロール値が下がったのです。(後に、その効果は一時的だったと分かりました。)
この結果により、
「血中コレステロール値が高いと心筋梗塞になりやすい」
「肉や油脂類を控えれば、血中コレステロール値が下がる」
=「肉や油脂類を控えた方が、心筋梗塞になりにくい」
という定説が生まれ、広まってしまいました。
この定説を世界に広めたものに、日・米・伊・蘭・フィンランド・ユーゴスラビア・ギリシャで、食事と心筋梗塞の関連を調べる「世界7か国共同研究」がありました。
その研究によると、
・血中コレステロール値が高いと心筋梗塞を起こしやすい
・同程度の脂肪を摂っていても、アメリカ・北欧は心筋梗塞が多く、地中海は少ない
・動物性脂肪が心筋梗塞の原因、植物性脂肪(オリーブオイル)が予防に効果的
という結果になり、「地中海食が健康にいい!」と広まったそうです。
コレステロールが心筋梗塞の原因だと広まると、製薬会社はコレステロール値を下げる薬を開発。大々的に売り出します。
製薬会社と蜜月関係の医療機関は、この薬に有利なデータをそろえ、ガイドラインもそれに沿って作られました。
これにより、健康診断で私たちはコレステロール値を気にするようになったのですね。
しかし医療研究は進み、2016年現在では、実はコレステロールは血管の修復をすることが分かっています。
むしろ、コレステロール値が高い方が、がんや肺炎など、多くの病気で死亡率が低かったそうです。(家族性高コレステロール血症など一部の病気を除外した場合です。)
ボロボロになった血管にコレステロールがたくさんいたため、コレステロールが心筋梗塞の原因と勘違いされていたんですね。冤罪ですよ。
コレステロール自体が悪者でないと分かりましたが、今更間違いでしたとはひけないレベルで広まってしまったため、さりげなく悪玉・善玉の2種類あるようにガイドラインを差し替えていたんですね。
コレステロールが高い食品を控えても、無駄な理由
悪玉・善玉コレステロールを作り上げ、悪玉コレステロール値を下げる方向にガイドラインを修正したものの、まだコレステロールのイメージは健康に悪い状態です。
しかし、悪玉コレステロールが本当に体に悪いなら、なぜ人間の体内にそれほど存在しているのか?
別にコレステロール自体は自分の仕事を全うし、体内の健康を保とうとしているだけなんです。
勝手に、悪玉・善玉と名付けて、一方を体に悪いイメージに情報操作されてしまっているんですね。
悪玉コレステロールは「LDL」と略されます。
善玉は「HDL」です。
コレステロールは油です。そして、人間を構成する細胞の細胞膜は油でできています。
ちょっと大ざっぱな解説ですが、これだけ覚えていればOKです。
LDL はコレステロールを血流によって体の抹消まで運ぶ働きをしています。
タバコや糖によって傷ついた血管修復をコレステロールが行っています。
HDL は、血管のコレステロールを肝臓まで送り返す働きをしています。
つまり、
「LDL が高い」
=「血管がボロボロ」
=「LDLは低い方がいい」
=「LDLは悪玉」
となっています。
逆にHDLは血管のコレステロールを減らすので善玉扱いなんです。
そして、コレステロールの役割は血管修復だけでありません。
人間を構成する50兆もの細胞の細胞膜を作っています。
脳も60%は油。コレステロールが使われています。
体の機能を保つためのホルモンも、コレステロールで作られています。
コレステロールは体内でたくさん必要なのです。
さらに、食事で摂るコレステロールは必要量の2割程度。
8割は肝臓などで作っています。
摂りすぎた場合は、肝臓から胆汁酸として小腸へ排泄され、不要ならそのまま便として体外に排泄されます。
つまり、食事でコレステロール制限しても、
血中コレステロール値にはほぼ影響無し!
健康診断で、コレステロール値が高いといわれているのは、血管が傷ついているのが原因なのです。
だから、食事でコレステロールを控えても、まったくもって無駄なんです。
本当にコレステロール値を下げたいなら、取るべき方法
血管がボロボロなのが、コレステロール値が高い原因です。
改善するには、生活の改善が基本です。
ストレス、運動不足、睡眠不足など不規則な生活が原因です。
食事によって改善したいとなれば、血管を傷つけている主な原因は、タバコや糖分の摂りすぎです。
禁煙し、糖質を控えることをお勧めします。
人間が一日に必要な最低糖質量は、100g程度。
対して、現代人が一日に摂っている糖質量は300gと言われています。
現代人は糖質摂りすぎなんですね。
それにより、糖尿病などの生活習慣病が増えていると考えられています。
また、人間の体は脳をはじめ、脂肪が重要な役割を果たしています。
今までは脂肪は太るし悪者のイメージでしたが、むしろ良質な脂肪は体にいいが新常識!
良い脂肪を摂り、糖質を控えることが、現代の健康な食生活なのですよ。
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