天皇陛下が生前退位の意を、以前からお示しになられていたというニュース。
天皇陛下が代わられたら、年号も平成から変わるはずですよね。
ネットでは、未来人が「安始」という年号を予言していたなんて話もありました。
実際、どうなるんでしょうか?
天皇の生前退位は可能か?
2013年現在の日本における皇室制度では、天皇の「生前退位」は認められていません。
天皇が崩御した時に限り、皇位継承順位に従って、次の天皇が即位することになっています。
つまり、天皇という位に就いたら、一生涯天皇であり続けるのです。
しかし、今回、天皇陛下が「生前退位」の意を以前からお示しになられていたとのニュース。
「以前から」ってのが重要ですね。
宮内庁が公表したということは、生前退位が可能な状況になった、もしくはなる見通しがあるからということでしょうか?
おそらく、かなり高い確率で、近年中に生前退位なさるのでしょう。
それは、とてもいいことだと思います。
天皇が日本の象徴として、公務に多忙なのは周知の事実。
2016年7月現在、82歳であらせられます。
その御年で、よくあれだけ頻繁に海外に出られるものだと思います。
もう、引退させてあげたらいいのにと、おそらく多くの国民が思っていたことでしょう。
昔と違い、国際化社会。
政府が、国が大きくなるほど、天皇の公務は増えてきました。
そして、昔よりずっと長寿になりました。
年齢・体調を理由に、「生前退位」は極々自然な時代の流れでしょう。
天皇が「生前退位」するためには?
皇位継承に関した法律、「皇室典範」。
天皇陛下が生前退位する方法として、「皇室典範」という法律改正が考えられます。
皇室の制度を変えるのに、日本国民の意思を反映させる形になります。
法律改正となるので、ハードル高いように思えます。
それよりも、とりあえず新しい法律を作って、天皇陛下が今回の意向を実行できるようにするのではないかと考えられます。
どちらにせよ、他の方法でもいいので、できるだけ早くご意向が叶えられると良いですね。
『年号』はどうなる?
現在の年号は「平成」ですよね。
年号の制定は「元号法」により、皇位継承があった時のみ行われます。
よって、天皇陛下が生前退位なされたら、新たな天皇とともに、新しい年号が制定されます。
年号を決めるのは、内閣です。
発表するのも、内閣です。
「平成」の年号を発表したのは、小渕恵三さんでしたね。
懐かしい。
内閣が具体的にどうやって年号を決めるかと言うと、現在の「平成」は以下の流れで決まりました。
まずは、権威ある学者先生方の意見を聞きます。
それを参考に、国民の意を反映させるべく衆参両院の意見を聞きます。
最後に、閣僚会議で協議して決めるという流れだそうです。
「平成」の由来は『春秋左伝』『書経』『史記』に記載のある
「地(ち)平(たいら)かにして天(てん)成る」
「内(うち)平かにして外(そと)成る」
から取られたそうです。
「昭和」は、『書経尭典』
「百姓(ひゃくせい)昭明(しょうめい)にして、萬邦(ばんぽう)を協和す」から。
「大正」は『易経』彖伝・臨卦
「大いに亨(とお)りて以て正しきは、天の道なり」から。
どれも、中国の古典由来なのですね。
余談ですが、2013年頃にネットで自称・未来人なる人物が、2030年に「安始景気」なる出来事を予言していました。
これにより、「平成」の次は「安始」という噂が広まったことがあります。
本当に「安始」になったら・・・。
まあ、ただのオカルトでしょう。