風邪を引いている時でも、タバコを吸いたくなる。
でも、いざ吸うと不味いし、咳が出る。
愛煙家にとっては、この上なく辛い状況です。
でも、風邪の時だけはタバコを我慢した方がいいんです。
タバコを吸っていると、風邪は長引くし、タバコの味も不味いままなんですよ。
タバコと風邪と免疫の関係
タバコと風邪の関係を語るにあたっては、「肺胞マクロファージ」の存在が欠かせません。
「肺胞マクロファージ」は白血球の一種です。
肺の中に異物、細菌やウイルスなどが侵入すると、肺胞マクロファージがそれを取り込み、情報を他の免疫系細胞に知らせます。
情報を受け取った免疫系細胞たちは抗体を作り、細菌やウイルスを撃退します。
肺胞マクロファージは敵の情報を見つけ出す、免疫系のブレイン的存在なのです。
さて、人間というのは常に呼吸をしてないと死んでしまいます。
呼吸をすると、空気が肺に入ります。
空気と一緒に吸い込んだものも、肺に入ります。
タバコの煙も、細菌も、ウイルスも、排気ガスも、花粉も、
み~んな、肺に入ります。
それでも、すぐに病気になったりしないのは、「肺胞マクロファージ」をはじめとする「免疫系」の働きによるものです。
では、風邪をひいている状態とは、どういう状態でしょうか?
「免疫系」と風邪の原因ウイルスや細菌が体内で激しく戦っている状態です。
そこへ、タバコの煙が肺に入ってきたらどうなりますか?
ただでさえ忙しいところに、またもや敵を送り込んでいる状態です。
そりゃ、長引きますよね。
風邪の時、咳が止まらないのはなぜか?
もう、薄々分かっていると思いますが・・・。
咳というのは、ウイルスや細菌などの異物を体内に侵入させない、外に出すために出ます。
タバコの煙は、異物です。
風邪を引いている時に咳がでるのは、異物がいっぱいあって出したいから。
そこへ、タバコの煙という異物を入れたら、ますます咳が出ます。
むしろ、出ないと身体機能としてヤバいです。
風邪の時、タバコが不味いのはなぜか?
人間が味を感じるのは、舌だけではなく、匂い、触感、視覚も影響しています。
中でも、匂いは非常に大事です。
鼻をつまんで刺身を食べると、マグロもサーモンも同じに感じるってのは、そういうことです。
風邪の時は鼻がつまったり、鼻水だったりで嗅覚が鈍っています。
よって、タバコも不味く感じます。
とりわけ、タバコなんて煙ですからね。
匂いがなければ味何て、水蒸気吸っているのと変わりありません。
タバコを吸うと、免疫機能が低下する?
風邪の時はもちろん、タバコはできれば吸わない方がいいです。
風邪を引くとタバコが不味いから、そのまま禁煙するチャンスかもしれません。
マウスを使った実験で、毎日タバコ20本を吸わせたところ、「肺胞マクロファージ」が通常より痛んだ状態になり、免疫機能が低下したそうです。
しかも、DNAがあちこち切断されていて、免疫機能が低下してしまいました。
進行すれば、肺がんの恐れもある状態です。
もちろん、マウスより人間の方が体が大きいので、すぐに同じ状態になるわけではありません。
しかし、一定期間に毎日20本のタバコでそうなったのです。
何年も毎日タバコを吸っていれば、徐々に「肺胞マクロファージ」にダメージが与えられていると考えられます。
「肺胞マクロファージ」は「免疫系」の要です。
ここがやられると、身体の抵抗力が弱り、病気にかかりやすくなります。
また、切断されたDNAが元へ修復しようとして、塩基の配列が変わり異常細胞が発生します。
この異常細胞が、がん細胞に変わる可能性があるのです。
だから、喫煙者はがんになりやすいと言われています。
実際に統計データも出ていますし。
周りへのマナーを守っていれば、喫煙してもいいかもしれません。
ですが、自分の体のことも少し労わってあげてはいかがでしょうか?
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