本葛、吉野葛、片栗粉、コーンスターチの違いとは?くず湯に最適な食材とは?

   

くず湯の美味しい季節ですね!

とある本に、私のような「土タイプの人間はくず湯を飲むと疲れに効く」とあったので、くず湯がマイブームです。

和食厨房で働いた経験が、こんなとこで役に立つとは。

市販のくず湯でもいいですが、せっかくなので本葛を使って楽しんでいます。

久しぶりなので、ダマにならないか不安でしたが、ちゃんとやり方覚えてました。

さて、市販のくず湯と本葛、吉野葛の他に、くず湯のレシピは片栗粉やコーンスターチを使うものもあります。

これらは全部とろみをつける「でんぷん」ですが、それぞれ違いがあり、調理方法もちょっと違ってきます。

この記事では、本葛、吉野葛、片栗粉、コーンスターチの違いと、本葛を使った美味しいくず湯の作り方をご紹介します。

 

スポンサーリンク

とろみつける系でんぷんの違い

くず湯やあんかけには、「とろみ」をつける為に「でんぷん」が使われます。

でんぷんってくっつく力があるんですね。ご飯もでんぷんだし。

とろみつけに使われるでんぷんで、代表的なのが4種類

  • 本葛(吉野本葛)粉
  • 葛(吉野葛)粉
  • 片栗粉
  • コーンスターチ

これらの違いは何かと言うと、原材料が違います。

  • 本葛(吉野本葛)粉→葛の根100%
  • 葛(吉野葛)粉→葛の根50%と甘藷50%
  • 片栗粉→馬鈴薯
  • コーンスターチ→とうもろこし

甘藷はさつまいも、馬鈴薯はジャガイモのことです。

そして、本葛を名乗れるものは、葛の根100使用の純正品のみ!

ただの葛粉、吉野葛と表記されているのは、甘藷などが混ざっています。

 

原料が違うからって、何が違うのか?

 

まず、価格。

葛の根より、さつまいもやジャガイモ、トウモロコシの方が圧倒的に生産量も多いし、でんぷん加工の手間暇も簡単です。

希少なもの、数が限られているほど、価値が高いのは世界の常です。

本葛が一番高く、1kg4000円〜1万円くらいかと。

産地は奈良県の吉野葛が一番有名かと。

他に有名な産地として、次のものがあります。

  • 宝達葛(宮城県)
  • 掛川葛(静岡県)
  • 若狭葛または熊川葛(福井県)
  • 伊勢葛(三重県)
  • 秋月葛(福岡県)

 

次に高いのが吉野葛で、100gで300円くらいはするかなぁ?

片栗粉はお安いですよね。

コーンスターチもスーパーだと100g100円しないのでは。

業務用は1kgで500円しなかった気がします。

 

次に、栄養素。

葛は漢方薬「葛根湯」に使われることからもわかるように、栄養価は高いです。

特にイソフラボンが多く含まれています。

他にカリウム、マグネシウム、リン、鉄、銅、マンガンなどミネラル類も。

体を温める効果や、抗菌、代謝促進などの効能があることから、風邪のひき始めには葛根湯がいいと言われてますね。

 

一方、甘藷や馬鈴薯、トウモロコシはでんぷんとして精製度も高く、栄養価的には低めです。

ただ、味に癖がないので料理の邪魔をしないってのはあります。

本葛にはわずかに苦味がありますので。

 

3つ目に、粒子の細かさ。

本葛粉は粒子が細かく、口当たりが滑らかです。

それゆえ、和菓子の世界で重宝されています。

 

ぶっちゃけ、本葛粉でなくても胡麻豆腐やくず湯、葛餅・わらび餅的なものは作れます。

私も和食の厨房で、片栗粉と小麦粉使った胡麻豆腐作ってました。

でも、やっぱり本葛の滑らかさには敵いません。

逆に、粘りは片栗粉と小麦粉使った方がもちもちに出来る気がします。

あとは、好みの問題ですね。それとアレルギーがあるかどうかと。

 

 

ダマにならない!美味しい本葛湯の作り方

本葛の扱い方はちょっと注意が必要です。

というのも、粉状ではなく塊で売っているのが一般的。

最近は粉末タイプもあるそうですが。

私は固形タイプで教わって使い慣れているので、固形のものをオススメします。

まあ、もし、ダマになってもくず湯のように水分量が多い料理ならば、再加熱で修正できますので、気軽にチャレンジしてみてください。

 

【材料】

  • 本葛……15g
  • 熱湯………200ml

お好みで、ハチミツや生姜汁、抹茶や紅茶などのフレーバーを加えても美味しいです。

紅茶フレーバーなら、水の代わりに冷めた紅茶を使うといいですよ。

私はやや薄めに紅茶を入れて使います。濃さはお好みで加減してください。

 

【作り方】

  1. カップを温めておく。
  2. 本葛粉(と他の食材)を水(分量外)に10分くらいつけておく。
  3. 1.をかき混ぜ、水溶き片栗粉状態にする
  4. 沸騰したお湯を用意
  5. 3.に沸騰したての熱湯を入れ、混ぜる

 

【作る際のコツ】

葛粉をつけておく水は、冷水でなく常温ぬるま湯で。

冷水だと熱湯を入れた時、温度が下がってダマができやすいです。

逆に熱い湯につけておくと、粉に対する水の回りが均等にならないのか、失敗しやすいです。

葛粉は水に溶けないため、つけておくと底に沈殿します。

これをかき混ぜると、水溶き片栗粉状態になります。

そこへ熱を加えることで、でんぷんは水と同化し、粘性ができるというわけです。

 

また、かき混ぜる時は立体空間をイメージしてください。

カップの底だけを混ぜるのでなく、8の字を描くようにしつつ、底からすくい上げる動作をプラスします。

難しいですよねー。言っててわけわからないですもん。

底を混ぜて、カップの中間くらいの高さを混ぜて、表面を混ぜて、を繰り返す感じです。

しっかり混ぜれば、粉っぽくもなく、ダマもなく、綺麗なくず湯ができます。

 

ダマができたら、レンジでちょっと温めてから、また混ぜます。

レンジにかける際は沸騰させないように、数秒ずつで。

 

カップじゃなく、鍋で作ると、途中で追加加熱できます。

洗い物が増えますけど。二人分以上作るなら、鍋でやった方が簡単ですね。

 

余談ですが、本葛は片栗粉や甘藷が混ざったものより粘りが少ないので、思ったよりもダマになりにくいです。

市販のくず湯の方が、よっぽどダマになりやすいと個人的には感じます。

市販のは砂糖もフレーバーも全部入ってて、お手軽ですよね。

本葛粉で一から作ると、甘みも砂糖、黒糖、生姜糖、ハチミツやメープルシュガーと自分好みにカスタマイズできるし、手間はあるけど楽しいですよ。

葛はしけさせなければ、1〜2年は持ちます。

くず湯だけでなく、葛餅や、あんかけなど料理にも幅広く使えますので、余っても応用がききます。

くずきりだけは、道具が無いと作れないんで難しいかもしれませんけどね。

本葛、用途も多く、一年通して使えますのでオススメですよ〜!

 - フード・グルメ