『ニモ』のモデルのお魚、「カクレクマノミ」じゃなかった!?「クラウンフィッシュ」とは?

ピクサーのアニメーション映画『ファインディング・ニモ』。

主人公マーリンとニモは、日本のディズニー公式で「カクレクマノミ」と紹介されていますね。

確かに似ているんですが、よ~く見ると模様が違う!?

そのため、本当は「クラウンアネモネフィッシュ」が本当はモデルだったんでは?と言われています。

 

カクレクマノミとクラウンアネモネフィッシュの違い

どちらも同じ、「クマノミ」という魚の種類です。

でも、「クマノミ」って20種類以上あり、それぞれ特徴があります。

 

まず、ニモのモデル?とされている「カクレクマノミ」

オレンジ色の体に、3本の白いラインが入っています。

インド洋、フィジーやトンガなどの、サンゴ礁のあるところに生息。

日本だと、奄美大島より南の海域で見られるそうです。

メジャーな熱帯魚で、ペットショップでもよく売られています。

お値段も、1000円くらいとお手頃価格です。

 

一方、「クラウンアネモネフィッシュ」。

ニューギニア北東からメラネシア、オーストラリア北東沿岸に生息。

サンゴ礁で有名な、グレートバリアリーフでも見られます。

映画『ファインディング・ニモ』の舞台ですね。

 

見た目は「カクレクマノミ」とよく似ていますが、決定的な違いがあります。

白いライン黒ぶち模様!

まさに、ニモ!

カクレクマノミは、黒ぶち無いですからね。

 

ディズニー公式では「カクレクマノミ」と紹介?

では、ディズニー公式の見解はどうなんでしょうか?

日本で『ファインディング・ニモ』が公開された時、はっきりと「カクレクマノミ」と書かれていました。

今も、雑誌『ディズニー ファン』で「カクレクマノミ」と紹介されています。

出典:2016年『ディズニー ファン 8月号』99ページ

出典:2016年『ディズニー ファン 8月号』99ページ

 

しかし、生息分布域と映画の舞台を考えると、カクレクマノミではない可能性の方が高いです。

模様も違いますしね。

 

ディズニーの本拠地は、当然アメリカ。

英語では、

「カクレクマノミ」=「Clownfish」

「クラウンアネモネフィッシュ」=「Orange clownfish」

どっちも、「Clownfish」なんですね。

 

それで、日本語訳が間違えたか、

長すぎるし「カクレクマノミ」の方が日本語っぽいと思ったのか、

サンゴ礁に隠れているっていうイメージを印象つけやすいからなのか。

 

まあ、真相は分かりませんが、おそらくモデルとなったのは「クラウンアネモネフィッシュ」の方なんでしょう。

雑誌でも、「カクレクマノミ」表記の下に英語で「Clown anemonefish」と書いてありますし。

 

グレートバリアリーフで「クラウンアネモネフィッシュ」のことを「ニモだ、ニモ!」と言っても間違いないでしょう。

それより、水族館などで「カクレクマノミ」を「ニモだ、ニモ!」とは、あまり大きな声で言わない方がよさそうです・・・。

 

 

さかなクンは「カクレクマノミ」とは言ってなかった!

映画『ファインディング・ニモ』、続編『ファインディング・ドリー』の両方で、さかなクンが声優として参加しています。

『ファインディング・ドリー』では、監修もしていますからね~。

 

そんな、さかなクンですが、ニモのことを「カクレクマノミ」とは言ってないんですよね。

いろいろ探しましたが、さかなクンがニモを「カクレクマノミ」と明言したものは見つけられませんでした。

むしろ、雑誌『ディズニーファン』の中では

「ニモちゃんのモデルはクマノミの仲間で、泳ぐとき、体全体をクネクネさせる「ワインディング」という泳ぎ方をします。」

(引用:2016年『ディズニー ファン 8月号』)

と、紹介されてました。

あれ、さかなクン、ニモが「カクレクマノミ」モデルじゃないって思ってる??

 

でも、どっちでも可愛いし、「カクレクマノミ」の方が日本語として映画のイメージに合っている気もします。

大差ないけど、トリビアとして知っていてもいいかな、と。

水族館やスキューバダイビングなどで、発揮できる雑学ですね。

 

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