北朝鮮の「労働教化刑」とはどんな刑罰?「懲役刑」との違いは?

天秤と石像

CNNの報道で、北朝鮮に拘束中の米大学生が15年の「労働教化刑」との判決が出たとのこと。

何やら聞きなれない刑罰ですが、(懲役刑に相当)と書いてました。

なら、日本語訳も「懲役刑」でいいのでは?と思いつつ、違いを調べてみたら・・・

いやいやいやいや、これは無い無い無い無い!

しかも外国人に!無理無理無理!!

送還交渉とかするんでしょうか・・・?

「労働教化刑」とは?

日本でいう、懲役刑ではあります。

ただし、北朝鮮の場合罪人を収容しておく収容所が何種類かに分かれています。

で、労働教化刑の場合、「教化所」と呼ばれる収容所に送られるそうです。

この「教化所」というのが

罪の比較的重い刑事犯(殺人、婦女暴行など)を収容する教化所(교화소)

ここでは原則として6ヶ月以上収容される。通常の裁判において「労働教化刑○○年」と判決されたものが収容されるもので、日本でいう刑務所にあたる。

所内の生活レベルは労働教養所以上に酷く、病死するもの、餓死するもの、斃死するものが非常に多い。

(引用元:Wikipedia)

 

・・・え?病死?餓死?

殺人や婦女暴行などの重い刑事犯が収容される施設??

名前の響きから想像してた以上に、辛そう・・・。

しかも、外国人ですよ。

そんな重罪を犯したんでしたっけ?その米大生は。

 

「教化」の意味を辞書で引いてみたら、以下の通りでした。

[名](スル)人を教え導き、また、道徳的、思想的な影響を与えて望ましい方向に進ませること。「人民を―する」「―活動」

(引用:goo辞書)

もとは仏教由来の言葉で、教育や更生といった意味合いを持つ言葉なんですね。

誰にとって望ましい方向に進ませるのやら・・・恐ろしや。

 

過去に北朝鮮で「労働教化刑」となった外国人は?

今回「労働教化刑」を言い渡されたのは、米大学生オットー・フレデリック・ワームビアさん。

2016年2月、滞在先のホテルから政治標語の掲示物を盗もうとして、捕まりました。

中国企業が主催したツアーで北朝鮮を訪れ、外国人旅行者の大半が利用する羊角島(ヤンガクト)国際ホテルに宿泊していたそうです。

 

・・・やっぱり、それほど重い罪には思えませんね。日本人的感覚なのか?

強制送還とかでいいのでは?と思ってしまいます。

 

北朝鮮で同じように「労働教化刑」になった外国人はいるのでしょうか?

いるなら、どうなっているのでしょうか?

 

調べたら、つい昨年の2015年にいました。

韓国系カナダ人牧師、ヒョンス・リムさん。

人道支援目的で100回以上北朝鮮を訪問。

捕まったあとの記者会見によると、

1月末に北東部の経済特区、羅先に入り、「違法に」平壌に移動して拘束されたと説明。北朝鮮でひそかに撮影した映像を教会の信者に見せたりインターネット上に掲載したりしたと述べていた。

(引用:毎日新聞 http://mainichi.jp/)

 

現在もまだ、「教化所」に服役中だそうです。

 

CNNがインタビューした記事がありました。

インタビューは英語ではなく韓国語で行われたそうです。

監視するためでしょうね。

内容は、1日8時間、週6日、果樹園にて穴掘りをさせられているそうです。

食事は1日3食出るそうですが、聖書の差し入れはなかなか認められないんだとか。

 

 

 

聖職者で肉体労働してきた人でないのに、辛いでしょうね。

施設に受刑者は牧師さん一人だけってのもキツイです。

心の拠り所(聖書)があればいいでしょうが・・・。

こういう外国人で収容されている方がいると思うと、なんか、下手に経済制裁すれば彼らにも被害があるんでしょうね。食事とか・・・心配になります。

とはいえ、好き勝手にされても困るし・・・。難しいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です